大阪府公立高校入試合格への道

現役学習塾長が大阪府公立高校入試や教育について、いろいろ発信します。

塾では補完出来ない学校の役割

今週、対面授業を再開して、生徒と実際にヒアリングをしてみて思ったことは、「学校に通うこと」の重要性でした。

勉強をするという目的の他に、体つくりやコミュニケーション能力を養うといった役割があるため、学校に通うだけである程度健全な人間になっていくように思います。

学校は体裁上、何かしら勉強をさせることに重きを置いているようですが、「君たちは学校に属しているんだよ」という自覚を持たせてあげることが最も重要なように思います。
ちなみにカリキュラムを複数年で消化する方針だそうですが、それは大いに賞賛されるものだと感じます。

今一番気にするべきなのは、子ども達の所属意識が薄れ復学できなくなることです。

ICTの普及は、自宅でも勉強をさせるということではなく、実際に合わなくてもコミュニケーションを取れるようにするということが重要ではないでしょうか。

たとえば、小4までは保護者が付き添いの上で、その他の学年は個々人でオンライン面談(お化粧とか大変だと思いますが)を行うとか、そんなことがあるだけでも十分子どもに安心感を与えますよね。

子どもの順応性が高いとはいえ、オンラインツールを使いこなすには至らないというか、むしろ使いこなせない子ほどほっとけない場合が多いので、完全に移行することは難しいかもしれませんがね。

とにかく、会話をすることの重要性は大きい。

当たり前のことですが、高偏差値帯の子ども達にとっては時間の有効活用ができるICTは有用以外の何物でもないそうだ。
4月中旬から膨大な学校課題が出て、高学力層の反感を買っているとの声も聞きます。出さなくていいという判断は難しいですね。

優秀な子は多くの課題を出さなくても、人格形成や精神衛生の観点から、オンライン面談を行ってあとはテストで確認するのでいいはずですけどね。

正直、勉強自体は平等に教えなくてもいいわけです。
伸びる子は伸びるし、伸びない子は伸びない。伸びる子の満足度を高めるための指導は学校でやらなくてもいい(というかできなくてもいい)ので、中~下位層の子ども達の学習ケアをしつこくやってあげてほしい。


学校という、子ども達が社会に属していることの象徴は、その役割をもっと認識すべきと思います。
正直、学校の勉強なんてしなくても、気づけばやるし気づかなければやらないわけです。
学校の授業を受けたから、課題をやったから気づくわけでもなんでもないので、勉強なんて後回しでもいいように思うんですが、そのあたりはあまり話題に挙がらないので心配です。