大阪府公立高校入試合格への道

現役学習塾長が大阪府公立高校入試や教育について、いろいろ発信します。

勉強したくても出来てない人必見!上手な勉強の始め方。【大学受験に向けて】

今回は高校受験ではなく、大学受験についてのコラムです。

受験生の中には「勉強しなくちゃ・・・」と思っていても、なかなか取り組めていない人も多いのではないでしょうか。

やる気が出たらやろうと思っていても、やる気が出る頃にはもう寝る時間・・・あると思います。

僕が考える勉強の上手な始め方をお伝えします。

大学進学の方法

大学に進学する場合、①指定校推薦入試、②AO・公募推薦入試、③一般入試の3パターンの受験方法が考えられます。以下は②と③の場合に限る内容です。①の指定校推薦を狙う人は高3夏までの成績を上げることを考えて過ごしましょう。ただし、指定校推薦で希望通りの大学が狙えず、他大学で妥協もできない場合が想定できる人は読んでおいてください。

大学受験のための勉強を始めるには下調べが必要です。
少なくとも以下の項目は確認しておきます。

どこの大学、どの学部を志望するか考える

大学から決めても、学部から決めてもいいですし、今は細かいところまで確定しなくても構いません。重要なことは『自分は何の科目をどのレベルを目指すつもりで勉強するか』を明確にすることです。そのために、およその目標を立てます。

受験に必要な科目を調べて、勉強する内容を決定する

国公立大学を志望する場合も含め、自分が入試で利用するであろう科目を明確に決定します。この決定は重要で、自分のエネルギーをどのように割けばいいかがわかります。
ちなみに予備校主催の模試の判定は、良くても悪くても気にしない方がよいです。定期テストの点数も、卒業さえできれば悪くても問題ありません。大学受験において重要なのは、本番で合格最低点を超える確率を上げ続ける取り組みをすることです。
多くの私立大学の合格最低点は7割程ですが、入試本番のその日まで、自分がその点数を超えられるかどうかはわかりません。(超えられたかどうかがわかるのは合格発表の日ですが)
大学受験の勉強を志した時に最も必要なことは、自分の頑張る内容をできる限り具体化することです。力を注ぐべきことがわかっていると安心感も得られますし、モチベーションも保ちやすくなります。

大雑把に勉強計画をたてる

自分の目指す大学の過去問やホームページを調べて、受験科目や合格最低点がわかったら、受験勉強の計画をたてます。逆算で決めていくのがおすすめです。すなわち、過去問のレベルから遡って、やるべきことを考えていきます。
何をどれくらいやらなければならないか、イメージを掴むには赤本(大学入試過去問)が参考になります。(学校で貸してる場合もあります)
問題を見て、どんな問題がどれくらい出されているか確認してみると、自分に足りないものだらけであることがわかります。そうしたら、それを一つ一つ埋めていくための勉強を考えます。
例えば、高2の2月にある過去問を見たところ、長文、文法問題、整序問題、会話文という順番におよそ50問で構成されていたとします。
さらっと読んだ感じでも全然単語がわからず、長文も読める気がしません。時間も足りなさそうです。文法問題を解いてみたら、わかるところをわからないところがまばらにある感じです。
となると、まずは『英単語力(英➡和)の強化』『長文読解力の強化』『文法の基礎確認』が必要な気がします。
英単語を1000個、基本レベルの長文の本を1冊、学校でもらった参考書で英文法の総確認を1周やってみることに決めました。
やっていく中で新たに課題が発見されていくものなので、とりあえずこれらを4月末までに2ヵ月でやりきることにしてみました。
夏の終わりまでに基本的な力がついたと言えるようになっておきたいので、5月から夏休みまでの間には、新たに発見された弱点の補強に時間を割きたいと考えます。

勉強計画は人それぞれ違っていいと思いますし、正解はありません。
しかし、勉強計画をたてるに際し気を付けておいてもらいたいことがあります。

・自学をしていてストレスになりすぎないレベルのものから始めること
・基礎理解系の勉強は多めにすること
・不安がある時は学校や塾の先生に相談してアドバイスを受けること
・インプットとアウトプットの割合は3:7くらいでアウトプットを多めにすること


大学受験で試されることは『質問に対して身につけている知識を利用して正しく答えられるかどうか』です。

①質問の意味を理解する力
②科目についての知識
③正しく答える力

が必要になります。

この中で一番始めにつけたい力は②です。知識がなければ聞かれたところでわかりません。知識をつけるには、インプット(読んだりまとめたりする)をしながらアウトプット(確認問題を解いたりテストしたりする)をすることが重要です。注意しておきたいのは、インプットとアウトプットの時間を明確に分けた方がいいということです。読みながら書くだけでは頭に残らないので、記憶に定着しにくいのです。例えば、5分だけ読んでから本を閉じ、何もヒントのない状態で確認問題を解く、といった勉強がおすすめです。もちろん丸つけの後は見直しもしましょう。
知識を身につけるとは、具体的にどのような状態になったことを言うのかというと、

・何も見ないでその言葉の意味を説明できる
・公式や解き方を思い出して利用できる
・その言葉やルールが出てくる問題の例を出せる

等といった状態になることです。
これらの他にもスピードやテクニックも必要となりますが、初めは知識を最優先してください。

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学校の先生に相談するときに気を付けること

学校の先生に相談したい時は、以下のような狙いを持って頼りましょう。


・受験勉強の進捗を確認・相談し、計画の調整をするため
・勉強していて理解できないところの解説をしてもらうため
・身につけた力が使えるかチェックする方法を教えてもらうため
・実際に問題を解いている状況を確認してもらって、アドバイスをもらうため


覚える・慣れる・解けるといったことは自分で努力していくことで培われるものです。学校や予備校の授業はあくまで理解の手助けになるものであって、力そのものを与えるものではないということを理解しきましょう。

大学受験では今までどれだけいい子に勉強してきたかということは重要ではなく、出された問題に対して他の人より多く正答し得点するということだけが重要なのです。勉強時間の長さや学校の成績は価値を持たず、自分の実力だけが評価されます。その実力をつけてあげられるのは自分だけなのです。