大阪府公立高校入試合格への道

現役学習塾長が大阪府公立高校入試や教育について、いろいろ発信します。

勉強したつもりになってない?それ勉強じゃないからというお話

勉強に限りませんが、何かを身に付けるということにおいて大切なことは何か考えてみます。

一生懸命、問題を解くことが一番大切でしょうか。

はたまた、とてもわかりやすい授業を受けること?

机に向かう時間を長くすること?


しかし、これら一つ一つ自体は、全くの本質的な考えではないと思います。


生徒達を見ていると、なにやら問題を一生懸命(おそらく)解いていることが多いのですが、その勉強が効果的に働いていない気がして、よく指導をします。

7つの習慣』で言うところの「重要事項の優先」、または「歯を研ぐ」あたりを考えさせる話をします。

一生懸命問題を解いたところで、それが自分の目標達成に効果的でないと、徒労とまではいいませんが、思ったような効果は上がりません。


また、わかりやすい授業を受けること自体も同じようなことが言えます。

わかりやすい授業は「参考にはなる」程度の役割しか果たしません。

それで、重要なことは何かと言えば、自分でやって考えて読んでみることなのです。


持論ですが、誰かに説明されることというのは「本の内容が動画再生される」こととほぼ変わりありません。生の講義ですと、本と違い見返すことができませんので、自分の理解不足のところまで戻って試行することが難しいですね。また、内容が難しいと尚更、その講義が自分のためにならず、なんとも時間の浪費になるわけです。
全ての指導者が講義内容を動画化したり書籍化したりしてくれれば、それを自分のペースで再生して理解を深めることができますから、生徒達にはありがたいことだと思います。

話が逸れましたが、つまり、わかりやすい授業もそれ自体は素晴らしいものかもしれませんが、受講者が血肉にできないと意味がないわけです。

指導者として若いうちは、いい授業を提供しようと思い奮闘すると思いますが、それで結果が出ずに落ち込む人も多いです。いい授業をしても伸びない子は伸びないので道理ですよね。


机に座っている時間の長さも、結局、時間が長いだけで自分の能力が上がっていなければ意味がないわけです。



では、いい勉強ってなんなのでしょうか。


思うに、上記の方法などを組み合わせて「自分の能力を上げていくことに効果をなす取り組み」のことではないでしょうか。

つまり、いつでも再生できる知識や技能を身につけることです。

場所は別に机でやる必要もないのです。

何もない状況で、スラスラと覚えたことを再現したり、問題の説明ができたりすることができるようになれば、なんでもいいわけです。


どんだけ一生懸命やっても、時間をかけても、そんなことを評価されるのはせいぜい小学生までで、中学生以上は能力アップに繋がる取り組みをして、初めて『勉強してる』と言ってやりたいところです。

勉強したつもり問題は学年問わず気になることなので、書いてみました。