人の動機には種類がある!
今回は動機の種類についての小話です。
動機には大きく2つの種類があります。
1つは「手段動機」と呼ばれるものです。
たとえば、「行きたい学校に進学するため」など、勉強することが別の目的の手段になっている場合を指します。
もう1つは「内発的動機」と呼ばれるものです。
「勉強することが自体が楽しいから勉強している」など、勉強することが別の何かの手段になっていない、いわば自発的に行っている行動の動機を指します。
前者の例をいくつか挙げると、「褒められたいからやる」「きまりだからやる」「やらないと後で後悔しそうだからやる」といった場合の動機でしょう。
後者では、「楽しいからやる」「好きだからやる」「やりたいからやる」「気持ちいいからやる」など、特に他に理由がなくてもやるような場合でしょうか。
ある調査では、学業において、手段動機が多い人ほど成績が悪く、最終的に成功するのは内発的動機を持った人が多いということがわかっています。
もし内発的動機が自分の行動の動機にできたとしたら、やる気が長く続き、壁にぶつかったときには乗り越えるための強さになるでしょう。
初めは手段動機で勉強しても構わないと思います。しかし、手段動機だけだと、勉強のモチベーションが下がるようなことがあった時に挫けてしまうかもしれません。
どんな勉強にも必ず内発的動機に繋げる要素があるはずです。
なるべく内発動機を持った勉強の取り組みができるように意識をして、日々を過ごすことが勉強継続の秘訣と言えそうです。
1つ、考えられる思考変化の例を挙げます。
数学が嫌いで、どうして数学を勉強しなくてはならないか疑問に思っている人がいるとします。
しかしその人は、成績を上げなくては希望の高校に進学できないと思い、毎日家で30分、数学の勉強をすることに決めました。
初めは何をしたらいいか分からないので、とりあえず学校でなったところの教科書の範囲を読み返して、復習をすることにしました。
すると数日後、いつもより学校の授業がわかりやすく感じたとします。
そこで、「成績を上げるために数学の勉強をする」から「学校の数学の授業がわかるようになりたいから勉強をする」に、動機を切り替えることにしました。
勉強の目的を、学校の授業で過ごす時間を快適なものにすることに変えたのです。
この変更をしても、まだ手段動機と言えると思います。
しかし、この思考変化が、「数学の勉強⇒好きなもの」に変わっていくきっかけになっていくように思います。
結果を求められる学生生活の中で、子ども達がどれだけゆとりをもって勉強を好きと感じられるかは難しいところです。
しかし、内発的動機に繋げてしまえば勉強することがニュートラルの状態になるので、とても強みになるはずです。