大阪府公立高校入試合格への道

現役学習塾長が大阪府公立高校入試や教育について、いろいろ発信します。

定期テストで国語の点数を上げる方法

中学生の悩みで多いものが『国語の勉強方法がわからない』です。

たしかに、国語という科目はその性質上、一朝一夕に実力が上がるものではありません。
いうなれば人生の知識を問われているということにもなりえます。

そんな国語であっても、実はテスト対策の方法があるのです。

普通の中学生の勉強の程度

学校のノートを見直す。
漢字を練習する。
文法などのワークを解く。
塾や市販教材の、教科書準拠ワークを解く。

おそらく、この程度で終わっているように思います。そして、点数は60点台、よくて70点程度でしょう。

子ども達の様子を見ていると、

漢字・文法などの知識系が完璧➡60点以上

漢字・文法があやふや➡40点以上

漢字・文法がほぼ全滅➡20点前後

のイメージです。

暗記要素で得点できても、最大値が70点程度で止まるのは教科書内容の問題で落とすことが要因でしょう。
90点以上を目指すなら、先述した程度の勉強では不足しているわけです。

定期テストの国語は『暗記科目』と認識せよ!

すなわち、定期テストの国語は暗記科目に近い要素があると認識するのです。

具体的に説明します。


通常、定期テストではテスト範囲が指定されます。

授業であつかった教科書の作品、およびワークなどから漢字や文法、語彙の課題が指定されます。

そして、その範囲の中から問題が作成されます。

国語の特異な点は、出題される問題の演習課題が十分に存在しないことにあります。

つまり、覚える内容はあっても、事前に解いて練習できる問題が少ないので、『ぶっつけ本番で問題を解かなければならない』と思い込むことになるのです。

ここに、国語の勉強方法がわからなくなる要素があります。


子ども達の多くは、『問題を解く』=『勉強をしている』と思っています。
しかし、実はそんなことはありません。

問題を解いても、それは勉強になっていない場合があります。

そして、勉強になっていない作業はいくらやっても効果が薄く、テストの点数が上がるわけではないのです。


実は、定期テストにおける国語は、『ぶっつけ本番で問題を解かなければならない』わけではありません。

とても簡単に準備ができるのです。

教科書を読む、繰り返し読む、よく読み、本文を暗記する

テスト範囲が指定されたら、テスト範囲になった教科書を30回は読みましょう。

たったこれだけで相当点数が変わります。

どういうことか。

子ども達の多くは、テスト本番でも、文書をよく読んでいるわけです。

それは無駄だということです。

定期テストの国語における一番の特徴は『出題される文章が事前にわかっている』ということです。

出てくる文章がわかっていれば、それをいちいちテストの時間を使って読む必要はありません。

本文を”暗記”するのです。


驚く人もいるかもしれません。まさかそんなことは無理だという人もいるかもしれません。

しかし、本気で90点以上を狙うのであれば、テストの時間の多くは、記述問題の回答内容の精査に割きたいわけです。

丸がもらえる回答であるか、過不足がないかを吟味する必要があるわけで、

そのためには少しでも時間を作らなければなりません。


冒頭でも書きましたが、国語は人生の知識を問われる性質があります。

作文が苦手な人もいるでしょう。

しかし、定期テストについては、努力でその差を埋めることができうるのです。

なぜなら、出題される文章が確定しているからです。

出てくる文章がわかっていれば、事前に考え尽くすことができます。

『この指示語は何を指しているのか』『この時の登場人物の気持ちはどのようであったか』

考え尽くしていれば、それを答案に書くだけでいいのですが、時には想定の範囲を超えた問題が出るかもしれません。

その際に、記述内容をよく考えるために、テストの時間があるわけです。

大変なようで、実はそれほど大変でもない

教科書の文章を暗記するなんて無理!という人は、やはり90点の壁を破れないと思いますし、国語の点数は伸びないと思います。

実際にやってみればわかると思いますが、10回ほど読むと、内容もだいぶ頭に入ってきていて速く読むことができます。

そして20回を超える頃には、どれだけ長い文章でも短く感じるようになります。

これは、文章全体の構造が分かってくるからです。

よく授業で『段落』を分けて先生が説明してくれると思いますが、多くの子ども達にとって『段落』なんてものは何の意味も持たないはずです。

しかし、本文を30回読んだ人のとっては、『段落』は目印、すなわち区分分けしてくれるヒントとして捉えられるものになります。

文章を『段落』で捉えられるようになると、エピソードがや流れが頭の中に残りやすく、長い文章も短いものとして把握できるようになるのです。

30回読みきった人にとっては、テスト本番で文章を読む必要がなくなります。

その状態になることで、時間的にも内容理解的にも、記述の精度が上がるというわけです。

まとめ

文章暗記は、それほど認知されていない勉強法でしょう。

なぜなら、その勉強は聞くだけで大変そうですし、先生達にすら、国語は後回しにしてしまう教科とされているからです。

しかしながら、この先の人生、国語を制することがあらゆる分野で功を奏します。

ストーリーや流れを把握し、求められていることに正確に対応する力は、国語の力があって初めて身につくものです。

国語で悩んでいる人は、ぜひとも実践して、未来のためになる力を習得してください。