大阪府公立高校入試C問題の特徴と気をつけるべきこと
大阪府公立高校入試の国語・数学・英語にはA・B・Cのレベル分けがあります。
どのレベルの問題を選択するかは、各高校の校長先生に決められます。
今回は、その中でも特異であるC問題について書きます。
C問題の概要
数学を例に挙げます。
基本的に42点・24点・24点の90点満点構成になっています。
3つの大問を単元によって分類すると【小問集合】【平面図形】【空間図形】です。
証明の他に、求め方を書く問題が1つあります。
英語はリスニングが30点、筆記が60点。
それぞれ英作文問題が用意されており、それ以外はすべて選択問題式の問題となっています。
リスニング25分、筆記35分というテスト時間と、問題文が英語で書かれていることが特徴です。
国語は作文が20点、その他は説明文と古文と漢字の問題で構成されています。
作文のテーマが難解な年があるということ以外は、シンプルに難しい国語の問題といったところです。
特異な点
数学についてですが、大問1の高得点問題範囲である(5)~(8)へのアプローチは、公立高校の授業ではほぼやりません。
特に整数問題については、子ども達が過去問で初めて目にする出題形式です。
確かに、公立上位層の差をつけるためには解けない問題を用意しなければなりません。
そういった意味では、偏差値65程度の入試としては最適でしょう。
しかし、いうなれば『習っていないこと』で差をつけようとしているので、塾に通わない子にとっては大きな障壁となります。
『習っていないこと』を出題する入試は他の都道府県でもありますが、その場合、その公立高校独自の入試として設定されているのです。
大阪府のように、出題内容について具体的なガイドラインがなく、学校ごとの個別入試ではないということが、生徒保護者にとってつらいところです。
また、英語についても同様で、たとえば品詞について問われる問題が出題されるわけですが、
学校の授業でそこまで詳しく説明が行われているかというとそうではないため、
入試の勉強をして初めて知ることが多くあるわけです。
そういった意味で、非常に特異ということです。
どう対策すればよいか
塾に通わないで入試に臨む生徒、もしくは、塾に通っていたとしても講師がその特異性を認識せずに指導されている生徒にとっては、大阪府C問題受験は相当に厳しい状況にあります。
では、どうすればよいか。
それは、まず早めに過去問を見てみるということです。
国語・英語については3年生の11月頃に目を通してみても、ある程度理解することができるでしょう。
(ただし、その時点では、語彙力も読解力も能力不足の可能性は高いです)
そして、そこから自分の力と問題との大きなギャップを認識して、学校教材以外の市販教材を購入し、学校の勉強とは別の勉強をスタートするのです。
英語と国語の攻略に足らないのはシンプルに知識とスピードです。
学校内容の予習を行わないでできることとしたら、11月から猛追するということになります。
数学ですが、これに関しては他の2科目以上に壁が高く感じられるはずです。
まず、見慣れているはずの確率や関数ですら解ける気がしないこともあるでしょう。
それくらい難易度が上げられており、偏差値50後半程度では1桁点もありえます。
具体的な勉強方法としては、
①学校のワークの一番難しい問題の解き方を理解する。
②大阪府B問題を解けるようにする。
③C問題と同レベルの内容が入っている教材で勉強する。
大阪府のC問題英語はその出題形式の特異さから、まったく同じ問題形式を探すことが出来ません。
しかし、数学については、探せば存在するのです。
市販教材でおすすめするのは
www.chart.co.jp
です。
標準・発展・難関に分かれていますが、標準レベルをしっかり解けるようになることが重要です。
C問題で45点以上を目指すなら発展にも取り組んでみましょう。
塾専用教材であればさらにおすすめも存在しますが、塾に通わないでということであれば、チャート式に頼りましょう。
まとめ
C問題の取り扱いについて、きちんと説明できる大人が少ないのが現状です。
進学塾で相談をして、わかってくれている先生にサポートしてもらうのが一番安心だと思いますが、
独学で挑む場合は早めに過去問を見ておくことをおすすめします。
学校のテストとのギャップに驚くと思いますが、多くの受験生が毎年驚いていますので、
自分の伸びを信じて頑張りましょう。