実際にある進路についての悩み
今回は、実際に子供から話を聞く進路の悩みについて書きたいと思います。
*やりたいことがわからない
*いける進路かどうか不安
*何を基準に決めていいかわからない
とにかく、『わからない』系の悩みが多いのが特徴です。
大人になると感覚としてわからなくなる、子どもならではの悩みがそこにあるのです。
やりたいことがわからない場合、まずは、自分のストレスを受けなさそうな仕事を考えてみたらどうかとアドバイスしています。
もちろん、ストレス云々ではなく自分の役割が見えたならば、その役割を果たせる道にまっしぐらに進めばいいと思いますが、
ストレスを受けなさそうな仕事もまた、その役割に近い場所にあるのではないかと思うのです。
すべての人間が自身の適性に合った仕事を行えば、幸せだと思うのですが、その探し方はだれも教えてくれません。
僕が思うのは、『何がやりたいか』ではなく『何をやりたくないか』で仕事を選ぶことは大事だということです。
やりたくないことを避けるだけでも未来は楽しくなるのではないでしょうか。
希望進路に進めるかどうかという悩みはいたって健全で、だれしも持ってもらいたい悩みだと思います。
その悩みがあるからこそ、成長があり、達成感があります。
また、挫折を味わうこともあると思いますが、挫折と同時に味わうかもしれない劣等感も、成長には必要な要素です。
人は『できないこと』を『できるようにすること』を生まれ持っての宿命としています。
そのエネルギー源となるのが劣等感です。できない自分、できないかもしれない自分を乗り越えることが、人として素晴らしいことだと思っています。
何を基準に進路を決めていいかわからないという子も多くいます。
その子たちにアドバイスするのは、先述した内容に通じるものですが、『何を学びたくないか』で決めるということです。
たとえば、僕は美容に全く興味がなく、おそらく美容の専門学校に通ったとしたら1年ももたずやめてしまう気がします。
人生において、やりたくないことや嫌な環境に耐えていることが無駄でしかありません。
その経験において成長することもあるかもしれませんが、失われるものや損なわれるものの方が大きいと思います。
その経験でしか得られないものはほとんどないでしょう。
つまり、自ら望んで苦行に耐える必要はまるでないのd、そのようなことにならない進路を選ぶべきではないか、とアドバイスします。
なお、外国語を使った仕事に就きたいという子に対して、安直に外国語学部を勧めません。
なぜなら、外国語はあくまで能力の一つであり、その力が突出したからといってビジネスに大きな影響をもたらさないからです。
外国語を使った仕事をしたいのであれば、世界の情勢や経済を知り、自国の強みを学ぶような学部で学ぶべきだと考えます。