受験直前期は問題ベースで勉強に取り組もう
2022年の私立高校入試が終わり、いよいよ公立高校の受験が近づいてきて、何をしていいか困る人も多くなってくるように思います。
一通り勉強してきた子に何かアドバイスをするとしたら、「問題ベースで復習しろ」ということを言いたいです。
入試で重要なのは「問題に対して正しい答えが書ける」ということです。
あまりにもシンプルで当たり前のことですが、とても重要な認識だと思います。
たとえば、どれだけ丁寧に歴史の暗記に取り組んだとしても、実際に出された問題に対応できなければ意味はありません。
逆に、いいかげんに取り組んでいてもいざ本番で問題が解けるのならそれでいいのです。
定期テストの点がとれているかとれていないかに関わらず、中学生の「いい子であることが最重要」というスタンスで勉強している場合があります。
これは、学校教育の仕組みで培われた、あまりよろしくない認識だと思っています。
受験は、いい子でいるから合格するわけではなく、入試に関わる得点が高いから合格するわけです。
周りにどう思われようが、合格点をとれる取り組みであれば大声で歌って勉強したってかまわないのです。はずかしいとかめんどくさいとか怒られるとか、そういう問題は些末な(ちいさな)問題だと思えるとベストです。
自分がいい子でいることには大した意味はないのです。せいぜい怒られなくなるくらいで、合格には全くと言っていいほど価値がなく、そのせいで真の実力が身につかないとしたら価値がないどころか悪癖なのです。
「問題ベースで勉強しろ」というのは、本番で問題を解けるための勉強をしろということです。
勉強で力を発揮する=問題が正確に解ける、ということなので、その点に焦点をあてて勉強を進めましょう。
具体的に問題ベースの勉強とは次のようなことです。
・過去問を解いて、参考書や解説を読みながら間違えたところを復習し、時間をおいてから同じ問題を解きなおしてみる。
・テスト形式で問題を解いてみて、過去問同様に復習を行う。
・自分の苦手な単元や問題パターンの演習をして、わからなかったところを見直したりして復習する。
問題ベースではなさそうな勉強は次の通りです。
・単語帳を一から読む。
・理解が浅い範囲のノートまとめをする。
・要点がまとまっている教材を読む。
問題ベースではない勉強の全てを否定するわけではありませんが、狙いを考えないでしている場合は注意が必要です。たとえば、演習を通じて単語力を強化しなければならないと感じて単語帳を読んでいる場合はよいですし、テスト形式で勉強した結果を受けて単元復習をしたいと思いノートまとめを始めた場合は、効率的ではないと思いますが意味を考えているので許されると思います。
すべての勉強が問題ベースである必要はありません。
大事なのは、問題ベースの演習を軸に勉強を組み立てるということです。