大阪府公立高校入試合格への道

現役学習塾長が大阪府公立高校入試や教育について、いろいろ発信します。

授業料って何の対価?お金をいただく意味を考えてみた。

前回の話題に関わる話です。

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弊塾も休講

かくいう弊塾でも休講することにしてます。(最寄りの個人塾2つはまだ開けていますが)

しかし、5月からの代替案が思い浮かばないのが正直なところです。

何を売っていたか

ぶっちゃけると、塾で何を売っていたかというと「環境」だったと思うわけです。

上手い授業が受けたければ予備校や進学塾へ。

わかりやすい説明が受けたければ参考書を読めばいいわけですと、そんなスタンスであったように思います。

環境にはこだわってます。

勉強に集中できるように、誰かが私語をしようものなら追い出しますし、最近では注意の必要もなく静かな環境が整っています。

また、わからないところがあれば質問できる体制、わからないところがなくても指導が入る自習環境を作ってきました。

授業もまあ、似たような感じで。

先生方によっては「そんなことでお金とってるの?やばくない?」と言われそうですが、結局あーだこーだ言うよりも、

頑張る生徒をサポートする体制を頑張って整える。そして、見てるよ!応援してるよ!!ということもそれとなく伝える感じで見守るのが、

生徒が一番伸びると感じているわけです。

課題郵送で対応

そんなわけで、環境を売っていた弊塾が、生徒が勉強する環境を売れないとなるとどうするか悩むわけです。

正直、売れないのだから売らない。つまり、料金を頂かないというのが筋なような気がしてます。

しかし、そんなつもりで塾を開いたわけではないですし、そんなことしてしばらくやっていけるほど体力がある企業でもありません。(母体は最強ですが)

というわけで、納得できる方法がないままなのですが、オンラインは違うなということで、2週間単位で課題を郵送することにしました。

紙ベースは結局強いかなと。

オンライン指導は、高校生以上の、それなりに危機感を持っている生徒達には有効だと思っています。

高校生以上というか、受験生といった方がいいのかな。

「勉強を習慣化しないとまずいな~」と思ってない奴は、たぶんオンライン指導をしても効果が薄いのかなって思います。

それでも勉強量を確保させてやらせることができる先生方はすごいと思いますし、その環境を整えてくれるご家庭も素晴らしいとは思います。

でも、そのためにうちにお金払ってくれていたようには思えないので、

やはりうちは紙ベースのねちっこい、アナログな方法を選択することにしました。

ちなみに、授業は返金しませんが全振替対応です。

日課題作って印刷してお手紙書いて郵送する準備をしていますが、これもこれでご家庭の役に立てばいいなと思っています。

お金をいただくにあたって納得できない気持ち

そもそも実際に会って横に座って指導する体でお金をいただいているので、

ご家庭にしてみりゃそれ以外は全て「代替」でしかないわけですよね。

やはり返金か全振替対応(全力謝罪ありき)が一番誠実かなと思うんです。

それか、一人ずつ生徒の来校する時間を分けて、フル装備でわからないところを指導するとか。

対面や接触も絶対できないわけではないし、学校も休みだから時間の融通も利くはず。

現在、東京都や大阪府などで検討されている要請内容の如何では、そんな取り組みも批判されてしまうでしょうが、

やはり、対面でしか伝えられないことを、何かに置き換えてなんとかすることができないように思います。

授業料は何のお金?

授業料というか、塾に納めていただくお金の大半は「期待」のお金だと思っています。

塾でのサービスは本当に中身がよくわからないですよね。

子どもの様子を見るしかないし、かといって聞いたところで本当に力になっているかもわからないし・・・

これは保護者様は塾に期待するしかないんですよね。

そして、塾はそれを自覚した上で誠実に応えるしかないんです。

合格だろうが成長だろうが、ご家庭は「期待」を込めて授業料をお支払いくださっているわけだから、

その気持ちに自分が出せる限りの誠実さで答えるべきなんですよね。


そんな考えは甘いのでしょうね。

本当に難しいです。コロナ早く鎮静化しないかな・・・